過換気症候群

過換気症候群は【過呼吸】とも呼ばれており、男性よりも若い女性に多く発症するとされていました。しかしながら20代～40代の男性にもみられるようになり年齢・性別問わずに起りえます。

不安、緊張、怒り、心配等の精神的ストレスと過度の疲労や疼痛等の身体的ストレスにより発症します。大きく息を吸っても吸い足りない、空気が足りないと感じ更に吸い込みます。そうすることで適切な空気量を吐くことができずに息苦しさや呼吸困難に陥ります。心臓発作と認識したり、気を失う、パニックになることもあります。このまま死んでしまうのではないかという恐怖感にも襲われます。

発症時は血中の二酸化炭素が一時的に低下しますが、症状が収まれば通常に戻る為に血液検査等でも異常は見受けられません。原因は精神的ストレスが根底にあり、自律神経の乱れが呼吸をコントロールする神経に影響を及ぼし過換気を招くとされています。

過呼吸が発症した際は紙袋を使用します。発症時は興奮とパニックにより、深呼吸やゆっくり呼吸をすることが困難なために物理的に血中濃度を戻します。そうすることで徐々に症状は落ち着いくことがほとんどです。重要なことは過呼吸に対しては発症してから鎮静・抗不安薬を使用する対処療法でけではなく、発症前や症状の無い時との向き合い方が最も大切です。ストレスや不安材料を取り除くというよりも、ストレス・セルフコントロールすることで自分自身の身体と向き合うことが必要です。